【クリアレビュー】スーパーマリオブラザーズ ワンダー

スーパーマリオブラザーズ ワンダーのクリアレビューとなります。(プレイ時間:15時間)

2Dマリオのクリアは本作が初めての初心者目線でのレビューとなりますが、本作で、私はすっかりマリオファンになってしまったくらい楽しめました。

 

クリアまで一切飽きの来ないゲームデザイン

2Dアクションゲームはそのシンプルさが大きな魅力ですが、シンプル故に終盤どうしても飽きやすいというのが課題だと思います。その点本作は様々なアプローチで最後まで心の底からワクワクできるゲーム体験をさせてくれます。

まずワンダーフラワーが本当に素晴らしい。これを取ることによってステージが様変わりし、まさにルール無用のハチャメチャな世界になるというシステム。次はどんなワンダーが待っているのか、それを考えるだけでやめ時を失うくらい次のステージに進むのが楽しみになってしまいます。

またバッジシステムもとても良かったです。これはどのバッジをつけるかでマリオの特殊スキルが変わるというもので、同じステージでもバッジのよって体験がだいぶ変わるので、ステージを繰り返し遊ぶ原動力になっていると思います。

 

一人プレイでも寂しさを感じない緩いつながり

要はフロムのデモンズソウルに端を発する白霊システム(自分のワールド上にオンラインの他プレイヤーが薄く表示される)ですが、いい塩梅で任天堂らしさが取り入れられており、しっかりマリオ仕様にアップグレードされていると思いました。

まず、とぎれとぎれオンラインプレイヤーが表示されるのではなく、そのステージを同じくらいの進行で一緒に進む限り、一貫して同じプレイヤー達が表示されるのがいいと思いました。これと、ミスしたときに他プレイに触れることで復帰できる仕様が組み合わさって、緩く協力している感を演出してくれます。また、ステージ上で自由にフラッグを設置でき、これは他プレイヤーが触れることで復帰できたり、隠し要素等の発見の手助けにもなります。こういった仕様のおかげで、プレイ中、他プレイヤーと同じように進めば何かあったときに助けたりできるなとか、ここはミスしがちな場所だからフラッグを置いといてあげようとか、一人プレイしているのに他者の事を考えているなんだか優しい気持ちでのプレイ体験となり、さすが任天堂と感心しました。

 

2Dアクションの抱えるボス戦の課題

2Dアクションゲームはシンプルな操作性ゆえ、ボス戦攻略にバリエーションを取りにくくどうしても単調になってしまう課題があると思います。本作も例にもれず道中のボス戦については上記課題を感じました。特にステージ攻略の方がバリエーションに富んでいることで余計そう感じるのかなと。

ただ、ラスボス戦は、操作だけでなく視覚、聴覚でも非常に楽しませてくれる素晴らしいボスになっていたので、アイデア次第では大きなポテンシャルも感じ、次回作以降こういったボス戦にも期待しています。

 

総評

原初的な楽しさが詰まった本作は、心から万人におすすめできる作品です。

また上記した通り、世界中のプレイヤーが緩くつながって、互いに小さな親切を積み重ねてクリアしていく体験は、ゲームをプレイすることへの肯定的な気持ちも提供してくれ、一ゲーマーとして嬉しく思いました。

オンラインが賑わっている時期こそ本作を余さず楽しめると思うので、すぐに手に取ってほしい、そんな一作です。